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日本経営倫理学会

役員コラム「経営倫理の窓から」

日本経営倫理学会創立30周年記念シンポジュウム・同記念誌発行について (30周年記念事業委員長 常任理事 今井祐)

 2023年3月31日(金)13時(受付:12:30~)~17時に、神保町の学術総合センター2階にある一橋講堂で、創立30周年記念シンポジウムが盛大に開催されます。
 先着180名様にサラヤ(株)様提供の「手と環境に優しいヤシノミ洗剤」の贈呈及び創立30周年記念誌『現代経営倫理入門-サステナビリティ経営をめざして』の廉価販売(税込み2750円を2000円)が企画されております。会場参加者(240名で満席)は無料です。全体のテーマは「CSR・CSVとサステナビリティ」です。
 第一部は、英国・欧州を代表する経営倫理学の第一人者であるロンドン大学ロイヤル・ハロウェイ校 教授 ローラ・スペンス先生にご登壇願い、「経営倫理・CSR・サステナビリティと持続的成長目標」という講演テーマでお話しいただきます。先生は企業の社会的責任(CSR)に関する批判的な視点と、社会的および道徳的理論のビジネス慣行への適用に特別な関心を持つビジネス倫理学者です。また、中小企業に関連するビジネス倫理に関する国際会議で定期的に基調講演を行い、先生の広範な実証的研究とグローバルなコラボレーションを反映しています。最近の研究は、CSR、ジェンダーの不平等と価値創造、ネットゼロ、中小企業の持続可能な開発目標(SDGs)に対するフェミニストの批判に焦点を当てております。
 第2部の講演者は、富士フイルムホールディングス(株)代表取締役会長・取締役会議長の助野健児氏で、講演テーマは「富士フイルムのサステナビリティ経営と事業ポートフォリオマネジメント」です。富士フイルムホールディングス(株)は、2000年代初頭に利益の過半を稼いでいた写真関連事業が、写真フイルムの需要急減により赤字に転落。襲い掛かる企業倒産の危機をはねのけヘルスケアを中心とする事業構造に転換し、快進撃を続けている。文字通りサステナビリティ経営である。助野氏は、2010年代以降、経営企画部長として、また代表取締役社長として、ヘルスケア事業のM&A等、同社の成長戦略に辣腕を振るった。一方、同社は、政府より早い2040年度までに自社使用エネルギーによるCO2排出の実質ゼロおよび2030年度までに製品ライフサイクル全体のCO2排出量50%削減(対2019年度比)を目標とする「Sustainable Value Plan 2030」を進めている。
 シンポジウム終了後、ローラ・スペンス先生を囲んでの懇親会も企画されております。
 また、後世に残る書籍となることを目指し、日本経営倫理学会編、創立30周年記念誌『現代経営倫理入門-サステナビリティ経営をめざして』の2023年3月1日発刊も準備されております。乞うご期待!
 なお、申し込み方法など詳しくは、当ホームページの研究部会・イベント欄にある「シンポジウム」からご確認ください。

((株)今井経済・経営研究所 主席研究員)
 2023年2月10日

役員コラム「経営倫理の窓から」